
タンクライフRPGダークブレイズのサプリメント2冊目「アバドンゲート」の内容についてピックアップ。
一冊目のヴァルキリータワーが、ルールブックの内容をストレートに使った内容だったのに対し、アバドンゲートはルールブックとは異なる方向性を示す内容になっています。
一冊目のヴァルキリータワーが、ルールブックの内容をストレートに使った内容だったのに対し、アバドンゲートはルールブックとは異なる方向性を示す内容になっています。
***オプションルール***
選択ルールという形で、3つのルールが紹介されています。
●フィールド&ダンジョン融合フェイズ
名前そのまんまな内容のルールでして、早い話がフィールドをダンジョンに取り込んだ形のルールです。
ダークブレイズのダンジョンはこれまで8部屋だったのが、そこへフィールドの6部屋が増えた感じの物です。
それで何が変わるのかといえば、そのフィールドの移動は、シャーウッドで行われる点にあります――しかもフィールドのイベントは、複数回起きる可能性があるのです。
なのでシャーウッドでのイベント遭遇率が大幅に上がって、従って必然的にシャーウッドの重要性が増すわけです。
このルールではフィールドの移動でもLPを消費するのがポイントで、間違いなくこれまでのダンジョンよりもPCが汚染されやすくなっています。
なので「フィールドでのモンスター遭遇では、シャーウッドを使わず徒歩で戦う」というプレイスタイルは、汚染を加速させるため、難しくなった模様です。
プレイ時間も1.5倍程度に延びると書かれていますが、ダークブレイズはこれまでが1日に2シナリオ遊べたりするシステムだったので、このルールを使うことで「並のTRPGぐらいのプレイ時間」になりそうですね。
●PC人数に応じた戦車バトル
これまではPCが何人であっても、フィールドで出合う敵はPC3人分と同じ数でした――なので、PC6人とかならフィールド戦闘はシャーウッドから降りて戦う方が、明白に強いし早かったわけです。
そこでこのルールを使うと、フィールドでもダンジョン内と同じ数の敵が出てきます。
代わりに、PC人数によって装配点が与えられるというルールです――ちなみにシャーウッドの組み立てに時間を取られ、敵の数も増えるため、プレイ時間は延びるルールだと書かれています。
●仮想ミッションルール
要するにPCを促成栽培的に成長させるルールです。
アバドンゲートのサンプルシナリオは、2~6の各PCレベルごとに1話ずつなので、間のミッションを、このルールを使って成長させろ、ということなのでしょう。
この表、他はともかく、pwの収入がかなりしょっぱい感じ(笑)ですので、赤貧プレイに繋がるような気もします。
特に1レベル時の2段階汚染が酷い(笑)――運が悪いと、2レベルになる前に、PCが二階級特進しかねません(笑)。
***PCデータの変更と充実***
PCのデータに、大幅な変更と充実が図られています。
●種族パワー
各種族の種族パワーが2種類ずつになって、キャラ作成時にどちらかを選ぶようになりました。
元からある種族パワーの内容も、変更が加えられています。
●職能パワー
職能パワーは、遺跡荒らしとドライアド育成士の2種の職能を追加。
元からある全職能パワーも再掲載されている上、内容も修正されています。
●潜在パワー
これは完全な追加のデータで、PCレベルが3以上になったPCが、経験枠で取ることができるパワーです。
HPを5点増やす地味な物から、他の兵科の兵科パワーをとれるようになるマルチクラス的なものまで、8種類の潜在パワーが掲載されています。
これだけあれば、同じ兵科でもかなり違ったキャラに育てることができそうです。
●レッドペインター
新兵科のレッドペインター。
表紙を見ていると銃撃系の兵科に見えますが、実は片手武器特化型の兵科です。
2丁拳銃や二刀流をやったり、術式の判定で敵の物理防護点と魔法防護点を入れ換えたりと、色々とできます。
白兵、銃撃、術式のどれでも成長させられる、アタッカー兼支援役という感じの兵科――とはいえ、アタッカーとしてはウォーヘッドやドレッドノートの方が強そうなので、少人数のパーティ構成だと組み込まれにくい、地味な兵科かもしれません。
でもまあ、2丁拳銃や二刀流は浪漫があっていいですね(笑)。
●武器データ
片手用の銃撃武器「マグナム」が新登場。
そして、これまでに紹介されていた全武器防具のデータと改造データが、そこそこ変更部分を加えて全部掲載されなおしています。
すべての武器の武器オプションや改造データが追加されているので、これで武器選びや武器改造が、以前に増して楽しくなりましたね。
強すぎると噂だったブランダーバスも、大幅に修正されていますが、単に弱くなっただけではなく、追加の「榴弾」や改造データのおかげで、考えて使うタイプの武器に変貌しています。
***サンプルシナリオ***
オプションルールの「フィールド&ダンジョン融合フェイズ」を使った形での、全五話のキャンペーンシナリオが掲載されています。
何が凄いと言って、これが最高レベルのPCにまで対応している点です。
発売されて半年も経っていないTRPGで、いきなり最高レベル対応のシナリオが掲載されているサプリメントが出るとは、予想外でした(笑)。
といってもダークブレイズのPCは現状、最高で6レベルまでですが……これは、すごくプレイヤーとして遊んでみたい(勿論、兼任GMでPC参加でもOKで)。
***モンスター***
ミュータントバグというモンスターが掲載されています。
ダークブレイズはモンスターデータもプレイヤーに対して公開情報なので書いてしまいますが、このミュータントバグは、かなり強そうです――最低でもガード回数が2回ずつありますし、この本で弱体化したこともあいまって、これまでのように単にブランダーバスを打ち込むだけでは倒せ無さそうなイメージ(笑)。
***イラスト***
速水螺旋人氏のコラムが1ページ。
Role&Rollのパートマン銅曹が酷いと思っていましたが、どうやらブレイズ探索隊も酷い組織なイメージになってきました(笑)――民兵組織とはいえ軍隊なんで、こんなもんなんですかね?
平尾リョウ氏のマンガが4ページ。
ゲーム内の描写がそのまま絵としてイメージできるので、こういうゲーム内容のコミカライズはやっぱり良いですね。
この本を見てると、ダークブレイズを遊びたくてしょうがなくなってきますね。
でもそんな事を言っていると、12月に発売されるダークブレイズのサプリメントを見たら、それで遊びたくなってしまいそうです。
なのでここは六門信者(笑)として、当初の予定通り「エレメンタルストーム」を終わらせてから、「アバドンゲート」と次のダークブレイズのサプリを遊ぶことにしようかと思います――そんな訳で、「アバドンゲート」の実プレイレポートを書けるとして、それは早くても来年年明け以降になるかと思います。
六門の「エレメンタルストーム」は普通のシナリオ集なんで、ネタバレなしでプレイレポート書けなさそうな気がするのですが……高レベルPCの色々については触れてみたいですね。
スポンサーサイト


